たんぽぽ鍼灸院の治療を全て公開するという意味

鍼灸師とははり師ときゅう師という二つの医療従事者の国家資格を合わせもつ人を言います。資格を取るには3年間の養成機関(養成所、専門学校、短大、大学など)での専門教育を受けた後、国家試験をパスしなくてはなりません。

私が資格をとった頃、福岡県内には視力の障害がある方達だけが利用できる養成所がありました。目が見える私を引き受けてくれる地へ行く必要があります。私が行った養成所は東京にありました。当時私の住んでいた東京には4〜5校ありました。そして夜間に通いました。とても楽しかった思い出があります。

ところが資格を取ってもすぐに開業して治療ができるはずがありません。当然に、就職してインターンをしながら腕を磨くのです。私の同期で無事インターンを見つけることができたのは一握りの者たちだけです。振り返ると本当に私はラッキーでした。大半の者たちは、整骨院に勤めてちょっとだけはりを打たせてもらったり、整形外科に勤めていたりでした。

私が修行を終えて福岡に帰って数年後、全国で初めて数十年ぶりに鍼灸の専門学校が開校しました。「たんぽぽ鍼灸院」も順調に忙しくなったので、学生さんがアルバイトに鍼灸学校から来ていただきました。それでも2〜3しか雇えません。一般に鍼灸院は零細です。他人を雇う余裕などはありません。

現在では福岡市に3校、県内にまだ2校、佐賀県の鳥栖市に1校の鍼灸専門学校ができました。毎年大量に出てくる鍼灸師が腕を磨くために働くことができる場所はそんなにないのです。つまり今でも私の時と同じです。多くの若手鍼灸師が意にそぐわぬ整骨院や病院に勤めるのです。

そこでなんとか夢を持ってやって来た若い鍼灸師たちに技術を伝えられないかと思っていた時に始めたのが鍼灸臨床の勉強会「先人の知恵に学ぶ会」でした。テーマは「たんぽぽ鍼灸院での治療を全て公開する」というものです。整骨院に勤めながらでも、整形外科に勤めながらでも実際の鍼灸院の臨床現場を覗けるというものです。

そしていつの間にか早いもので10年も経ちました。多くの若い人たちが集まってくれました。若い人たちと混じっているとやはり楽しいものです。現在、私が横山卓先生の日本ネッシン協会の九州支部を引き受けているのも、若い人たちを育てたいとう横山先生の思いに賛同し、またとても簡単でシステマチックな治療で、習得しやすく、広げたいと思ったからです。

どうです皆さん、なぜ私が私の治療法を公開したいと思っているかお分かりになりましたか。

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