東洋医学小話⑬: 水虫と金属アレルギー

つい先日、ある患者さんとお話しをしている時、「カカトにある皮膚炎が
義歯に使われた金属のアレルギー反応である可能性があるらしい」と
お聞きしました。

 確かにブレスレットや指輪、ピアスなどの金属がアレルギー性皮膚炎を
起すことがあることは記憶しておりましたが、迂闊にも、口の中つまり義歯の
合金が、そこから離れた所にアレルギー性の炎症を引き起こす原因となる事を
忘れていました。

 義歯の金属は一般に金や銀などの合金で造られています。金や銀には
アレルギーが少ないと言われていますが、希ですが、金や銀にもアレルギーを
持つヒトもいます。実際には、義歯の場合、24金は柔らかすぎて使いません。
金歯や銀歯は正確には他の金属との合金で造られています。

 しかし、比較的安定した金歯や金冠、他の金属義歯でも長い間、口の中に
あれば、だんだんと表面が劣化してゆき、金属イオンが口の中に溶け出すと
言われています。

 金属義歯や金冠を持つ私は金属製のスプーンを口にくわえるとピリピリと
電気が通じます。困ったもので、家庭での食事には、私は金属スプーンが
使えません、木製または竹製のスプーンを愛用しています。これだと大丈夫
なのです。

 随分と若い頃から、金属スプーンをくわえると、ピリピリするのは口の中の
金冠や義歯が原因である事は分っていました。そして一方、ここ何年と、
私の左足だけに水虫様の皮膚炎症がほぼ1年おきに起きるのです。
皮膚科に行っても、「水虫の菌は見つかりませんが、水虫でしょう」と
言うことで水虫のお薬をもらって終わっていました。収まっては忘れた頃に
再発です。2度3度とありました。いつも左足です。不思議でした。

 それが口の中の金属イオンによるアレルギー反応である可能性が
出てきたのです。私にすれば、目の前がパーッと明るくなった気分です。
金属アレルギーが原因であれば完治できるではありあませんか。

 ものの本によれば、わたしの足の水虫様の皮膚炎は、掌蹠膿庖症
(しょうかんのうほうしょう)というものだそうで、完治までは、
ステロイドを塗って、2〜3年かかるそうです。でも、原因である
口の中の金属を何とかしなくては、また再発でしょう。困ったもの
です。しかし、ステロイドは使いたくありません。そこで一計を
案じました。

 まず、口の中の金属イオンと体内に取り込まれた金属イオンを
ナントカ無害化(アレルギー反応を止める)しなくてはなりません。
そして平行して、ゆっくりと私の金属義歯や金冠をプラスチックか
セラミックに置き換えなくてはなりません。セラミックは高く付く
でしょうねぇ。でも、さっそく金属イオンの無害化に取り組みました。

 確認のため、私の足の炎症部位と口の中の義歯たちとをFTで共振
させてみました。結果は予想通り、金属と足の炎症は共振します。
また、双方ともアレルギー音素に反応します。私の足の炎症は水虫
ではなく、間違いなくアレルギー性の炎症である事が分りました。
一方、口の中に炎症が出なくて幸いでした。

 金属イオンが直接アレルゲンとなる事はありませんが、タンパク質
と結合してアレルゲンとなるのです。ですから、金属イオンを消去し、
結合を阻止するか、この結合したタンパク質を無害化することが
できればいいのです。

 そこで治療法の一つとして、口の中と身体に吸収された金属イオン
を無害化するサプリメントを服用します。私の場合数種類のサプリ
メントの組み合わせが適する事が分りました。そして炎症患部の
治療には、炎症や水泡ごとに反応経絡を探り出し、ネツシンで反応帯
を刺激することにしました。

 カユミはほぼ即座に無くなります。水泡は、小さなものはすぐに
萎みますが、大きなものや多数が密集した所は、1日目の治療中に
はあまり変化がありませんでしたが、2日目の治療を終わった段階
では、明らかに萎んできています。

 治療の効果が確認できて、ホッとしているところです。
                (「たんぽぽ便り」より転載)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA