東洋医学小話⑥:シャチュウ?     院長

漢方薬と今は言っていますが、もともとは単に「お薬」と言っていました。
漢方薬という名前が付いたのは近頃の話しだと思います。
少なくとも江戸時代までは、お薬でしたから。

西洋のお薬ももともとは漢方薬と同じように植物などが原料でしたが、
近年、成分の薬理作用のみを取り出して使うようになったのです。
青カビから取り出したペニシリンなどが有名です。
現在では、将に化学物質としての調合が盛んです。

一方、漢方薬は、従来通り、原料を乾燥させ、細かく砕いて調合し、
煎じて飲んだり、また原材料を煮詰めて濃い出汁を取り、
繋ぎのものに吸い取らせ、丸く固まらせて丸剤として利用したりします。
これらのものは昔からあまり変わりはありません。

漢方薬の原材料は、一般に食用植物の根や茎、果実の種が多いのですが、
鹿の骨や亀の甲羅、牡蛎の貝殻を焼いて粉にしたものも使います。
また、乾燥させた貝や鉱物なども希に使います。

変わったたところで、この表題の「シャチュウ」は、
シナゴキブリの乾燥粉末でした。

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