生理痛には、鎮痛剤より東洋医学

街角のドラッグストアでの売れ筋商品トップランクの常連を知っていますか? はい、ピンポ〜ン。鎮痛剤で〜す。
当然に、若い女性が購入層です。用いるのは、生理痛がメインで、随伴する腰痛や頭痛にもいいということでの購入です。化粧品や雑貨品を買う時、一緒に幾つも買っていくそうです。
良いのかなぁ、と思いますよね。

子宮を収縮させて経血を起こさせるために分泌されるプロスタグランジンは、同時に発痛物質でもあります。それで、ある程度の痛みがあるのが普通であると説明されています。
そうすると、その痛みの対策としては、生理痛の時には、鎮痛剤を用いることとなります。はたして、本当にそれでいいのですか。

一般的な言い方では、生理痛は腹部の痛みだけのようですが、厚労省のデータでは、腰痛も兼ねている方は全体の50%近くあり、全身の倦怠感を感じる方が36%以上、イライラ感を感じる方は35%以上もあるとのことです。ということは、毎回の生理の時に鎮痛剤を使っても、本当にこのような症状が一度に改善されているのでしょうか。これは大いに疑問です。

それなら、東洋医学的なアプローチで、身体の調整メカニズムを利用して健康な生理を迎えるようにすれば、一石二鳥どころか何鳥でも取れます。
生理中の異常な気の流れをFTで、察知して、ハリやお灸、ネッシン、漢方薬などで正常な状態に戻すのです。そうすると、わたしたちのカラダは、自動的に痛みを取ってくれます。
わたしたちの東洋医学的解釈では、本来、生理痛は無くて当然であり、生理痛は努力で改善するを実践しています。
実際に、多くの女性がたんぽぽ鍼灸院にやってきて、「薬を飲まずに痛みが止まるのを初めて経験した」と感動されます。

生理痛は治らないものだと諦めないでください。
確かに生理痛の原因の分類はいろいろあります。内膜症や腺筋症、筋腫、卵巣嚢腫などなど切りがないところです。
でも、東洋医学は原因を気にしていません。わたしたちが気にするのは、気の流れです。
気の流れを正常に戻すことが、われわれたんぽぽ鍼灸院の仕事なのです。その結果が、ひどい内膜症や腺筋症でも痛みが止まるのです。東洋医学やわれわれがすごいのではなく、ヒトのカラダが凄いのです。
生理痛に悩んでいるあなた、是非、東洋医学的治療を試してみてください。

あるツワリの治療

笑顔も無く、表情も無く、顔色も悪くただ黙って辛そうなお顔を見て三回目でした。お帰りの時、初めて笑顔を見せて下さいました。ただそれだけで、わたしたちの心が救われる思いです。

今日のお母さん、お腹のお子さんは二人目、上のお子さんの時もツワリが酷かったと言って、四日前にお越しになりました。
ただ、わたしの最初の見立てでは、単なるツワリではなく、熱中症と風邪に胃酸過多が重なったことが酷い症状の原因でした。だからツワリを緩和するのに、ほぼ4日間に3回の治療が必要となったのです。

でも、ご本人は単にツワリが酷くて苦しいのだと思っておられたようです。はじめわたしが「どこが、一番つらいですか」と聞くと、胸を押さえて「息ができません」とお応えになりました。また、「少しの水かカルピスしか喉を通らず、ここ何日か食事をしていません。みな吐いてしまいます」とのことでした。他の訴えは2回目、3回目と少しずつ変わりましたが、胸の辛さはずっと続きました。

そして今日の問診時、2回目の後の変化を聴くと、「少し食事が摂れました」との言葉です。何とか気持ち悪いなりに食事を取ったのでしょう。
今日は一通りネッシンとダイオードのツボ療法で、熱中症で痛めた「心」を治療し、残りの風邪症状を取ると、「辛さが取れて、とても軽くなりました」と声を掛けてこられました。それで「一度起き上がってみて、辛さが胸やお腹から消えていたら、今日は終わりましょう」と言うと、腰掛けて、「こんなに気分がいいのは久しぶりです」と笑顔で話されました。

今まで連続だったのを、数日空けて予約を入れるように初めてお願いして、今日の治療を終わりました。今晩は、きっと恐々でしょうが、ご飯を楽しく召し上がることでしょう。でも油や味の濃いものは控えるようにお願いしました。

ツワリの治療はいつもこうです。ただ、いつの時点で若いお母さんの笑顔が見れるのかは分かりません。1日でも早く笑顔を見たいとわたしたちは取り組んでいます。

妊婦さんとはり灸

たんぽぽが妊婦さんと強く関わりを持つようになったのはもう随分と昔の話です。12月のある日、一人の妊婦さんが「34週なのですが、逆子の治療をして頂けますか?」と飛び込みでいらっしゃいました。以前は年に何度か逆子の治療はしていました。それで、その時も「ハイ、やりますよ」と気軽に応えたものでした。当然に(と私は軽く思っていたのですが)1〜2度の治療で赤ちゃんは戻ってくれたのですが、意外なことに、若いお母さんが涙を泣がしてお礼にみえました。話をよく聞いてみると、お腹が張る上に羊水が足りず、帝王切開の日にちが決まっていたそうです。それで、「窮余の一策」で何かに書いてあった「逆子のお灸」をヒントに当院へお越しになった次第でした。
そして、通っていたE・マタニティークリニックのF先生が、戻りっこないはずの逆子が戻ったのをびっくりして、若いお母さんに問い質すと「鍼灸院で戻してもらった」との事、そして「逆子がはり灸で治るのならこんなリスクの無い治療はない」という事で、以来、そちらのお腹が固くて逆子のお母さん達をたんぽぽへ紹介して頂くようになったのです。この事は、その12月の件以来、F先生の所より逆子のお母さんの予約が殺到するようになったを不思議に思った私が、F先生をお尋ねして直接聞いたお話でした。
現在では、T先生のM助産院や幾つかのマタニティークリニックや助産師さんたちのご紹介で逆子のお母さんたちがいらっしゃいます。

でも私たちが関わるのは逆子の件だけではありません。妊婦さんやお産にまつわる事は何でも関わります。
つい先日の日曜日、朝一番の患者さんは、「予定日を三日越しても陣痛が来ない」というお母さん、今回は二人目で、前のお産の時は1週間早く生まれたそうです。それで、お腹を整える奇経治療した後、FTで三陰交のお灸の壮数を出してお灸です。一通り治療の後、「今晩ゆっくりともう一度お灸をして休んでください。出産のタイミングは赤ちゃんが決めます。もういいと赤ちゃんが思ったら、降りてきますよ。ウチでよくあるパターンは、治療をした今晩、陣痛が始まって、明日には終わっているという感じです」とお話して終わりました。
ナント、この通りに、その晩陣痛が来て、お産は30分の超安産だったそうです。今日、立ち会われた助産師の先生よりお聞きしたお話です。
やはりはり灸ってすごいな〜あ。

ツワリとはり灸治療

「嘔吐がひどいので・・・」と電話で訴えられてお越しのAさん、上のお子さんの時は外国にいて、8カ月までツワリがひどく大変な思いをしたそうで、今回は妊娠が分かって直ぐに日本へ帰って出産をしようと海外から戻ってみえたそうです。

私が、妊娠直後にたまたま国内にいてツワリが始まり英国に帰れなくなって治療した方のお話をしたら、「その方は日本にいてラッキーでしたね」でした。
おお、そう来たかと思いましたね。
でもこれは、ツワリのひどさを海外で体験された方の実感です。この方の場合、嘔吐が続き、胃や胸、喉が詰まり、唾液は溢れ、全身の倦怠感でぐったりとした毎日を過ごすのです。これがほぼ妊娠中ずっと続くのです。考えただけでもゾッとします。

今日は、ダイオードを使ったツボ療法とネッシンで治療をしていると、途中からAさんはウトウトされていました。「勝手に治療をしていますから、眠かったら寝てていいですよ」っと声かけしておきました。ツワリが始まり、あまり良い睡眠が取れていないのでしょうね。
後半で「どこか気になるところはありませんか?」と声をかけると、「今はどこもありません。スッキリしています」とお応えになりました。それで今日は、ここで治療を終わりました。

この方の治療は、ツワリが一息つくまでほぼ連続で行います。ツワリが良くなったその後は、出産まで1カ月に1回の割で体調のケアをして行きます。これがたんぽぽ流のお産のケアです。
そしてツワリは東洋医学で管理ができることをもっと広げたいを思います。