ナタリーさん、来院

フランスより、ナタリー・アランさんが、
お灸の勉強に来院されました。

朝1番から最終の患者さんまで1日中、
当院の院内で、実際の治療を見学され、
また患者さんに治療の体験のインタビューをとり、
多くのデータを持ち帰られました。
(注;見学及びインタビューは、
患者さんの同意の上で行なわれました。
多くの患者さんが気楽にOKを出してくれました)

アランさんは、日本のお灸文化を研究されています。
今回は2度目の来院ですが、
当院が、治療に各種のお灸を使うことに、
大変興味を抱かれています。
今回は1ヶ月程、日本国内を廻られています。
質問の内容やポイントも、なかなか鋭く、
例えば、
「何故、当院が他で使われる透熱灸でなく、
八分灸を主体にやっているか」とか
「何故、自家製温灸器を使ってまで三陰交を温めるのか」とか
お灸の意味と効果の機序に関する質問を使い分けて、
質問されます。
今回は他所で、両足三里付近の「打膿灸」を、
受けていらっしゃいました。
わたしが、「熱かったでしょう。わたしは、だめだ」と言うと、
ナタリーさんは、「昨年の、背中のお灸より、軽かったです」
論文を書くのも大変です。
が、論文の完成が待ち遠しいものです。

東洋医学小話①

第1回の小話では、
東洋医学と西洋医学の違いをお話ししましょう。

違いを述べると、あまりに多く、切りがないほどですが、
根本的な違いは、人体の「気(たましい)」の存在に関わっているかどうかでしょう。

西洋医学では、病気を人体の細胞やDNAのレベルから研究し、その克服に時間とお金、
英知を投下します。そして、肉体の病とココロの病を一つのものとは考えないので、
別々のアプローチをします。
一方東洋医学は、人体を気(エネルギー体)と物質(細胞)に分け、
エネルギー体が物質(細胞)間を取持ち、カラダを構成すると考えます。
それで、病はエネルギー体の異状状態と考え、エネルギー体を正常化することで、
物質体であるカラダが健康体に帰るとしています。
当然に、こころの病もエネルギー体の異状から起こるとしています。

また、診断法も大きく異なります。
西洋医学は、理科学的検査により異状を診断します。
血液の分析や、尿の検査、エックス線やエコー、MRIからDNAの解析に至まで、
とても科学的です。
一方、東洋医学はと言いますと、五感(六感)の検査法で診断します。
目で見て、お話を聞いて、匂いを嗅いで、触れてみて、気(エネルギー体)を感じて
診断を下します。この一見、いい加減な診断法が西洋医学に劣っているかと言えば
そうでもないのです。気の診断は、トレーニングを受けた治療家によって、
行なわれますが、驚く程に患者さんの病態を指摘してきました。
一見不思議な診断法ですが、我々にとって当たり前のことなのです。

また、治療法も大きく異なります。
西洋医学は投薬(化学療法)や手術(観血療法)、放射線療法から、移植、
将来の遺伝子治療と広がって行きます。
一方、東洋医学はと申しますと、この2000年間、治療原則は変わりません。
エネルギー体(気や経絡)の調整が治療目的となっていますので、その方法は
ハリやお灸から気功まで、数多く有りますが、如何にエネルギー体を整えるかが
治療原則なのです。

以上が、簡単な西洋医学と東洋医学の違いの説明ですが、もう1点、
治療費の問題も有ります。日本の法律では、東洋医学は医学と認められていません。
それで、保険の適用が受けられません。
腰痛で治療を受ければ、東洋医学では1回に4〜7,000円となりますが、
西洋医学ですと保険が補いますので、1〜3,000円位となります。
経済的比較を論じなければ、西洋医学に選択のメリットがあります。

でも、医療を受ける方々に取って、選択の条件は、どちらが効果的で、
自分に合っているかであるわけで、この両医学間の違いをみなさんにしっかりと
理解して頂くことが一番ではないかと思います。
この点で、東洋医学はまだよく理解されていないと言わざるおえませんね。

心理のお部屋 ~人のタイプ~

あなたはコーヒーを飲むとき、どんなことを考えていますか?

●アタマをシャキッとするため
●香りやお店の雰囲気を楽しむため
●お気に入りのカフェでこだわりのテイストを飲む
●落ち着きたいから
●自分一人の空間や時間をもちたいから
●楽しければ、どこでだって、缶コーヒーでもいい

あなたはどのタイプですか?

人はさまざまな理由でコーヒーを飲んでいるかと思います。時と場合に応じて、いくつかの答えがあるかもしれませんが、人はタイプによって、嗜好品にも共通の特徴があります。

人には6つのタイプがあり、その特徴を知ることで、タイプごとのストレス時の対処法や、人との関係が効果的になるコミュニケーション法があります。

アメリカの心理学博士ヴァンジョインズ先生が作られた「人格適応論」をもとに、一般の方にもわかりやすいセミナーです。

ご興味がおありの方は、どうぞいらしてください。

自分や相手のことをもっと知って、仕事や家族、恋人など大切な方との関係をよくすることが期待できますよ。

●毎月第4日曜日の午前10~12時
●会場:たんぽぽのわたげ(鍼灸院内)
●参加費:5000円(1回)

治療室より ~赤ちゃんはすべてお見通し?~(由香)

タイミング法を考えておられるカップルへ・・・
「数字にあまり捉われない生活をおくって欲しい」という思いがあります。

   卵子の寿命は24時間、精子は3日間。
   生理周期は28日。

そのとおり。
だって、小中学生の保健体育の授業でそう教わった…と思っておられる方が
ほとんどだと思います。

そして、その情報から、タイミング法で妊娠計画を立てられる方も多いことでしょう。

でもその情報や考えを意識しすぎると、夫婦生活がギクシャクしたり
ストレスを抱えててしまう体験はありまんか?

なかなかうまくいかないで12回で1年が経ち、焦りや不安につながり
辛いものがあります。

そんな時、患者さんにお伝えすることがあります。

赤ちゃんは予定日どおりには生まれてこないもの。
人の寿命も様々。
だったら卵子や精子の寿命も毎周期同じ寿命とは限らない…
と考えた方が理にかなっていると思いませんか。

生まれてきたい…と強いエネルギーをもっている卵子や精子は、
それぞれの出逢いをお互いが平均寿命を過ぎても待っているかもしれません…

子宮内では、様々なドラマや神秘的な運命的なことが
おこっているかもしれません…

というのも、
不意の妊娠に「おかしいのよね~。計算では合わないです…」
というケースをしばしば耳にすることがあるからです。

先日、50日目にお電話で「うっすらと陽性反応が出た」、
58日目に胎嚢確認、
65日目に心音確認という経過報告を受けた患者さんがいました。

ご本人も信じられない…とまさかの妊娠に嬉しいお声でお話してくださいました。
彼女は、体づくりのために、週1回の通院治療と毎日の自宅でのお灸をされていました。
ママへの体の準備を整え、今こそ、自分の体を信じて、小さな命を守っておられます。

やはり、赤ちゃんはすべてお見通しのような気がします。
数字では計れないことを証明してくれています。