新しい交流分析より「甘え」の重要性

今日は、お勉強の日でした。

福岡県立大学名誉教授および日本交流分析学会名誉理事長の杉田峰康先生が講師でした。
今回のテーマは「新しい交流分析」でした。

心理学というと、交流分析から勉強される方も多いくらいメジャーです。その交流分析にも今日では変化が生じてきているようです。自我の考えに加えて、無意識の自己についての理解が必要になってきたとのことでした。

具体的にいうと、これまでの自我心理学が「自立」を目標としたのに対して「甘え(依存)」の心理を重視することが大切になっています。

えーっと思われる方もおられると思います。

欧米での子育ては、赤ちゃんのうちから一人で寝ることからスタートし、子どもの考えや感情、行動は自分でしっかりと責任をもち自身でコントロールできるようになることが自立。甘えるという感情はないと教えられているようです。自立に向けた養育スタイルが大切だと考えられてきました。

ところが日本はの子育ては逆で、赤ちゃんは添い寝からスタートします。できるだけ親子はべったりと一緒にいることが当たり前の文化でした。ママは働き子どもは保育園に預けられる環境はここ近年の話です。

確かに自立は大切で、大人になっても他人を頼って甘えて生きていく人々は健康ではないかもしれません。ですが、欧米の犯罪率や離婚率の増加は、人々の自己に問題を抱えている人がほとんであるという現状。中核となる自己をしっかりとぶれない心に成長していくには、お母さんにしっかりと抱っこされ愛情や食欲、依存欲求、欲求や欲望を満たされていくことが、愛着形成となります。

私たちは多くの人が死を迎える前に、周りの人たちに頼って、困ったら助けを求めないと生活できません。甘えたいときは、助けを求めてもいいということをカラダで習得しておくことがとても重要です。赤ちゃんも同様で、欲求を満たすためにお母さんに助けを求めて一生懸命に生きているだけです。

交流分析も自律的から関係性に変化してきているようです。
依存も必要。甘えも必要。助けを求めることも必要だということを学んできました。

心理カウンセラー
しのはら由香

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