よだれツワリを考える

つわりの症状には、大きく分けて二つあります。
一つは、典型的なツワリで、胸で吐き気や気持ち悪さを訴えるタイプで、もう一つは唾液の分泌過多の症状が気持ち悪さを生じるタイプです。さらに、それぞれのタイプに胃の調子があまり思わしくない方は、その症状がそれぞれに加わります。

ところで、ツワリのない方もいらっしゃいますが、ツワリがないのではなく、ツワリの出方が別の方向、例えば、前まで嫌いだったものが急に好きなったり、やたらと過食になったなど嗜好の変化として出てきたりしているのです。また、やたらと眠かったりする方もいます。
つまり、ツワリは妊娠初期の妊娠に対する一種のアレルギー反応だと思われまので、必ずどんな形にしろツワリはあるのです。
さて話を元に戻しますと、二つのタイプの大きく異なる点は、その症状の出ている期間の長さにあります。

初めのタイプは、妊娠7〜8週から始まり、症状の強い弱いはありますが、だいたい15〜6週で終ります。治療の効果も出やすく、先人の知恵によるツボ療法やお灸、漢方薬などがよく効きます。たんぽぽ鍼灸院やわたげでの臨床例では、ほぼ2〜3回の治療でツワリの程度が気にならないほどに落ちてしまいます。誤差は、症状の強い弱いによります。

しかし、後のタイプのよだれツワリは違います。始まりは同じですが、安定期の15〜6週になったからといってツワリは終わりません。
現在、このタイプの方をお二人治療中ですが、お二人とも色々な諸事情で、連続治療ができません。お一人が9週目でもうお一人が17週目です。9週目の方は、初めてのお子さんで3度治療しました。治療すると軽くはなりますが、治療間隔が開くとまた症状が少し戻ってきます。ただ症状は少しずつ軽減していますので、あと1〜2回の治療が必要でしょう。
17週目の方は、お二人のお子さんです。初めのお子さんの時も出産まで続いたそうでが、今回はとても耐えられないということで、治療にみえています。やはり連続治療ができないので、症状の改善がゆっくりですが、現在4回の治療が終了しました。いつもお帰りになる時は、さっぱりとしたご様子になられるのですが、治療の間隔が開くとやはり症状が先に少し戻ります。
お二人とも単純なよだれツワリと胃酸過多の症状を妊娠の前からお持ちのようで、溢れる唾液と胃のムカムカの吐き気のダブル症状をより辛く出していました。でも確実に治療を行えば、症状は確実に改善します。
ツワリで参っているのは奥さんですが、ご主人も同じように参っています。また、上のお子さんもお母さんを心配しています。
ですから、ご主人がいち早く手を差し伸べて上げるのが一番です。

治療室より(海部)

私たちは、古くから四季の変化や気候の変化といった「自然のリズム」に沿った暮らしを営んできました。
 それは日の出と共に目を覚まし、夕闇の訪れと共に眠りにつき、夏は活動的になって汗を流し、冬は寒さの中で静かに過ごす、そんな太陽の動きに合わせたシンプルな生活でした。
 しかし世の中が複雑化するにつれ、私たちの生活パターンは多様化し、以前のような自然のリズムに沿った生活を送ることが難しくなってきました。私たちの生活パターンは、確実に日中から深夜へとずれ込んでいます。
 そして、本来眠るべき時間帯に充分な睡眠がとれてない人が大半を占めています。また、活動時間が夜型へと変化していく事で、適度な運動を行う時間的な余裕もなくなってきます。
 そのような睡眠不足や運動不足の状態が続くと、やがてそれが習慣化し、心身に様々な不調をもたらすようになってきます。
 充分な睡眠時間や適度な運動の方法には人それぞれに合ったパターンがあります。今の自分にあったペースを見つけ、それを毎日習慣づけることが「健康人」の状態を保つ秘訣と言えます。

治療室より(江口)

最近、風邪を引いてる人が増えています。暖かくなったり寒くなったり、気温の変化が原因でしょうか。
風邪は万病のもとと言われるように、風邪は色んな邪気をくっつけてきます。
風邪を引いたかもしれない…と思ったら早目に対処しましょう!そこで今日は風邪に多用されるツボの紹介です。そのツボの名は「大椎」です。場所は首を前に曲げると、首と背中の付け根にぼこっと飛び出る骨があります。そのしたの凹んだところが大椎です。

風邪のときはここにお灸をするのですが、お灸がなければ、ドライヤーで温めても効果的です。
あとは身体を温める食事をとって、十分な睡眠をとればばっちりです!!
とにかく風邪は予防と早めの対処が一番です。
是非お試しください♪

治療室より(海部)

今回は「身土不二」(しんどふじ)という言葉を紹介したいと思います。

 この言葉は、食生活に対する言葉で、「その土地で生まれた旬の食材を食べましょう」ということを表しています。大きく考えると、私たち人間も大自然の一部ですから、じぶんが生まれた土地の気候や風土と無関係に生きることはできません。
 その土地で生まれた人が、その土地で育った食材を、一番おいしい「旬」の時期に食べる事こそ、望ましいのです。
 日本人は古くから雑穀を中心とした食事をとってきましたが、今一度その食生活を見直し、取り入れるのもいいかもしれませんね。
 それと同時に、その土地でとれた旬の野菜、海藻類、魚介類、肉類などをバランスよく食べる事も大切だと思います。

治療室より(海部)

こんにちは、だいぶ暖かくなって春の陽気を感じますね。年度が替わるこの季節は何かと忙しくなりますが、なるべくゆっくりと行動し、ストレスをためない事も大切です。

「春はゆっくり迎える」 春、花が咲いて暖かくなってきたからといって急に薄着になると、寒の戻りがあったとき血管は収縮し血行が阻害されて体内の機能に悪影響を及ぼして、いろいろな病気の原因となってしまいます。
 着るものを少しずつ減らして、ゆっくり春を迎えるようにしましょう。特に下半身を冷やさないようにする事も大切です。また疲れやすい方は背筋の保温を心掛けるようにしましょう。気温の上昇が身体の負担になり、潜伏していた病気が再発したり慢性病の症状が悪化する人が多いのも春の特徴です。
 食生活の面でも抵抗力を高め滋養効果があるネギ、ニラ、ニンニクなどはおすすめです。
 
 朝日を浴びたり、深呼吸をしたりと気分転換をしながらすごしましょう。

治療室より(江口)

最近、我が家に植物が増えました。この前ミニ桜を購入したんですが、もう満開です!毎日、蕾が膨らむ様子を見るのが楽しみで、帰宅したらすぐチェックしてました。
やっばり植物があるといいですね、生活に潤いが出るような気がします。

気分だけなく、実際に空気を綺麗にしてくれたり、マイナスイオンの濃度を高めてくれる作用もあります。
そして、なんといってもリラックス効果が高いのです。確かに緑がいっぱいの場所にいくと、心がすっきりします。

なかなか自然とふれあう時間がない方でも、観葉植物をお部屋に置いてみてはいかがでしょうか。
きっと良いエネルギーを与えてくれると思います☆

書評: 熱鍼療法・入門、横山卓著、たにぐち書店

「熱鍼療法・入門」 の構成は三章に分けられ、第1章は、東洋医学の解説から始まります。
従来の解説書が説く複雑なものではなく、シンプルに東洋医学と西洋医学の違いから始まり、
基本概念である陰陽五行と臓腑経絡、更に気と病気、経絡反応帯を分かり易くカヴァーします。

第2章は、治療法として馴染みの薄いネツシンの意義、器具の説明、操作方法、
基本手技が説明されています。
この第1章と第2章は、予備知識の必要もなく読み進めます。

第3章は、この本のエッセンスである症状・病気別療法が取り扱われています。
全章253ページのうち210ページが、三章に費やされ、かぜや喘息などの呼吸器から、
腰痛・肩こりなどの筋肉・関節の病気・症状を全部で13 のジャンルに分類し、
70以上の症状・疾患をカヴァーしています。

各症状や疾患は、①その疾患や症状の説明、②治療法のポイント、
③具体的治療法の順で構成されていますが、①の内容を全て理解するには、
かなりの臨床の経験が必要と思われます。
一方、②や③は基礎講座修了程度の知識があれば十分であると思われますし、
また、数回の健康講座を履修された方でも場合のよっては対応出来るのではないか思われます。
実際に家庭などで利用する場合は、②や③を覚えれば十分ですが、
ネツシンを臨床に使われている先生方には、是非①を熟読して頂きたいと思います。
疾患や病気に対する知識の玉手箱のようなものだからです。

終わりに、書評を書く者は、この分野の専門家としての知識があるとはいえ、
その本を書いた者と比べ、本が生み出されるまでのエネルギーの消耗度合いと専門性に於いて
なんと微々たるものか、そのようにつくづく思う一冊です。
この著作を使いこなすには少なくとも基礎講座の修了者が望ましく、
ネツシンを臨床に使われている先生方には、現場における虎の巻とも言える一冊です。
しかし、この本のレヴューを書いているものとしては、
それ以上に暗記するほどに読み熟して頂きたいテキストとしてお勧めする一冊でもあります。
また、文中に紹介してあるこの本の続編の登場が待ち遠しいものです。

美顔治療を始めます(由香)

街なかでは、美容鍼をやっている鍼灸院も多くなるなか、たんぽぽでも刺さない鍼(ネッシン)とアロマジェルによる美顔が可能になる治療サービスを始めます。

所要時間は10分なので、本格的なエステ感覚ではなく、日頃の治療に追加で施術します。1回300円☆
といっても本格的な「気の理論」に則り、顔面の気の調整をすることや顔面の筋肉を引き締めることが美顔につながるということになります。
女性は女性鍼灸師に、男性は男性鍼灸師に施術します。お疲れ気味の方、人と会う機会が多い方、自分では見えない自分の顔ですが、相手からの印象が良くなることで嬉しいことに繋がるかもしれません。
私たちスタッフも全員体験しましたが、施術自体がすごく気持ちいいです。
そして、その効果を鏡で確認できますよ♪

モニター体験者のお声では…
*若くみられる*口角があがった*目がパッチリになった*化粧のノリがいい*皮膚のたるみが消えた**額、目尻、ほうれい線などのしわが薄くなった…
などお聞きします。

興味がおありの方は、お申し出くださいませ(*^_^*)

心理のお部屋~赤ちゃん主体~(由香)

こんにちは。
当院では、不妊症の方に「安胎プログラム」というシステムで3か月間、ご自分の体と心がお母さんになる準備を支援しています。

初回面談では、カウンセリングをさせていただきます。

私たちの考え方は、ゴールは赤ちゃんができることではなく、ご自分の心身に自信をもつことをゴールにしています。

病院での高度不妊治療を受診されていても、今のご自分の体に妊娠できる自信がもてない方は結構おられます。
不安やストレスからの解放が困難な女性の周期ですが、そのなかで、自信をもつこともなかなか難しいことです。

そういう方にお勧めしているのが、「今日からお母さんになる」というイメージです。

そしてモノの考え方を、赤ちゃん主体に変えていくことです。赤ちゃんはお話しできない変わりに一生懸命、体と感情で表現します。思考を使うようになるのは、ずっとあとなんです。

だからこそ、赤ちゃんに近い存在でいられるママになってほしいなぁと思うのです。

心理のお部屋~妊娠された患者さんのお声~(由香)

妊娠を希望して来院され、週1回を5か月弱通院され、めでたくご懐妊された35歳の看護師さんとお話しさせていただきました。

現在31週。大きく立派なお腹をされ、すっかりママでした。

これから妊娠を望んでいる方へ参考になれば…ということでメッセージをいただきました。

…赤ちゃんを授かって一番思うのは、「体の温かさ」そして「よく眠るようようになった」ことです。
たんぽぽに来て、「元々あるもので活用できたのが良かった」です。基礎体温を気にするより、日々の日中の体温の方が大切だと思います。
婦人科で女性ホルモンの薬とかよりも、むしろ心強かったです。体調を整えることは時間がかかるし、即効性はないけど、時間の焦りがある中で、次の妊娠・出産のための体調づくりを大切にすることを実感しました。
病院だけに頼らずに、たんぽぽで体調を整えてもらったことが大きいと思う。いろいろ診てもらえるし、内診はないので緊張感なく穏やかな対応でリラックスしてポカポカして気持ちよく過ごせた。
また「薬を飲まずに頭痛持ちが治った、そういう世界があるんだ」という気づきを実感しました…。

お話を聞いていて、ママになる前の不安そうな彼女がどこにも見当たらず、赤ちゃんを「守る」母性の姿が垣間見れました。

待合室で、横に座っていた79歳の女性患者さんが、「今が一番いい時ね~」と微笑ましくお話しされていました。

私もその光景を見ながら、女性で生まれたことを嬉しく思えました。女性にしか体験できない妊娠・出産は、あらためて人生に大きな影響を与えてくれ、人生を豊かにしてくれると思いました。