赤ちゃんがやって来てくれたお話(その1)

これはK市に住むKさんから私が直接に聞いたお話です。

Kさんがご結婚をされてしばらく経った頃、ふとなかなか子宝に恵まれないことに気付かれて、紹介を受け、K大学医学部病院の産婦人科へご夫婦で出向かれたそうです。
大学病院の先生の「奥様は、このままでは自然には妊娠できないでしょう」との診断、K大で不妊治療を受けるかどうかをご夫婦で大変に悩まれたそうです。

ちょうどその頃、「近所の婆さん」とKさんは仰いましたが、その方が「女の腰を冷やしてはいかん。しっかりと温めて、腰を押してあげなさい」と注意されたそうです。
これしかやってあげることのないKさんは、奥様の腰を温めて、毎日、一生懸命に指圧をしたそうです。
そして、大好きだった二人でのバイクツーリングを辞めてしまいました。
「バイクの後ろに乗せてのツーリングは家内の腰を冷やしますからね」と仰いました。

しばらくした後、いよいよ意を決してK大病院へ奥様は受診されたました。
そして驚くことに、なんと奥様は妊娠中なのでした。
「天下のK大ですよ。その大学の先生が自然には妊娠できないと言ったのですよ。それ以来、権威を信頼しないことにしました」とのKさんの言葉です。

今はお嬢様お二人を立派にお育てになって、奥様とお孫さん達に囲まれた生活を楽しくされています。

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