健康不安と未病

患者様をよく観察すると奇妙なことに気がつくのです。
何度か通院された後、無事にご本懐となりました。
ところが喜んで良いはずなのに、何か心配が残っている様子なのです。
それでお聞きすると、
「病気知らずの若い時分にはなかったことですが、一度病気をすると健康に対する自信がなくなるのです」
とのことでした。
男性はこのパタンーンが多いようですが、女性は赤ちゃんを産んでから特に自分の健康度を考えるようになるようです。
そうすると「未病を治す」当たんぽぽ鍼灸院としては、「調子悪くなったらまたご来院下さい」では、無責任と言われても仕方がないところです。

多くの方々がご自身の健康に対し不安を抱えているのです。
がん検診、健康診断、人間ドックをやっても不安は残るのです。
病気の状態を知りたいのではなく健康度を知りたいのです。

近頃では「健康維持の為に、何もなくても季節の変わり目には体調の管理にいらっしゃい」と言えるようになりました。
これはひとえに診断力の向上が大きな支えになっているからです。
そして私が言う東洋医学的な解説をよく理解して頂けるようになったのも嬉しい限りです。

東洋医学の季節の節目とは太陰暦がベースで話します。
実際の季節感と少しズレがありますが、当然に四季があり、その間に土用があります。バサッと大まかに言うと四季と四つの土用で八つの節目があることになります。
そして私たちの健康はいつも不安定な中にあります。
病気を悪化させるものは、いろんなストレスがあるのですが、
健康状態が不安定である原因は、我々を取り巻く環境が変化するからです。
環境の変化は、季節の変化を指すだけではなく、1日の時間帯により、曜日により絶えず変化しています。
潮の干満が原因かもしれませんし、太陽と月の位置が原因かもしれません。
ただ私たちはこの宇宙の連動した動きの中で生きているのです。
そして私たちの回復力や自然治癒力があって私たちが今いるのです。
でも、環境の変化とストレスはややもすると回復力や治癒力をも上回る場合もあります。
ここに、東洋医学で未病を治す必要性が出てきます。

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