妊婦さんとはり灸

たんぽぽが妊婦さんと強く関わりを持つようになったのはもう随分と昔の話です。12月のある日、一人の妊婦さんが「34週なのですが、逆子の治療をして頂けますか?」と飛び込みでいらっしゃいました。以前は年に何度か逆子の治療はしていました。それで、その時も「ハイ、やりますよ」と気軽に応えたものでした。当然に(と私は軽く思っていたのですが)1〜2度の治療で赤ちゃんは戻ってくれたのですが、意外なことに、若いお母さんが涙を泣がしてお礼にみえました。話をよく聞いてみると、お腹が張る上に羊水が足りず、帝王切開の日にちが決まっていたそうです。それで、「窮余の一策」で何かに書いてあった「逆子のお灸」をヒントに当院へお越しになった次第でした。
そして、通っていたE・マタニティークリニックのF先生が、戻りっこないはずの逆子が戻ったのをびっくりして、若いお母さんに問い質すと「鍼灸院で戻してもらった」との事、そして「逆子がはり灸で治るのならこんなリスクの無い治療はない」という事で、以来、そちらのお腹が固くて逆子のお母さん達をたんぽぽへ紹介して頂くようになったのです。この事は、その12月の件以来、F先生の所より逆子のお母さんの予約が殺到するようになったを不思議に思った私が、F先生をお尋ねして直接聞いたお話でした。
現在では、T先生のM助産院や幾つかのマタニティークリニックや助産師さんたちのご紹介で逆子のお母さんたちがいらっしゃいます。

でも私たちが関わるのは逆子の件だけではありません。妊婦さんやお産にまつわる事は何でも関わります。
つい先日の日曜日、朝一番の患者さんは、「予定日を三日越しても陣痛が来ない」というお母さん、今回は二人目で、前のお産の時は1週間早く生まれたそうです。それで、お腹を整える奇経治療した後、FTで三陰交のお灸の壮数を出してお灸です。一通り治療の後、「今晩ゆっくりともう一度お灸をして休んでください。出産のタイミングは赤ちゃんが決めます。もういいと赤ちゃんが思ったら、降りてきますよ。ウチでよくあるパターンは、治療をした今晩、陣痛が始まって、明日には終わっているという感じです」とお話して終わりました。
ナント、この通りに、その晩陣痛が来て、お産は30分の超安産だったそうです。今日、立ち会われた助産師の先生よりお聞きしたお話です。
やはりはり灸ってすごいな〜あ。

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