東洋医学小話⑮: 漢方薬と民間薬     院長

漢方薬と民間薬の区別は難しいところです。
日本の法律では、「日本薬局方」と言う「医薬品」のリストに、
載せてある漢方薬がお薬で、それ以外は民間薬の扱いになります。

法律で定められた漢方薬では、決められた効能や効果を主張する
ことができますが、民間薬はいわゆる健康食品ですので、お薬の
ような効能や効果を表に出す事はできません。
では、これでよいのかと申しますと、良くないのであります。

漢方薬でも、法律で決められた効能や効果以外に、多くの効果が
あるのですが、リストになければ認められません。
また民間薬も漢方薬同様の効果や効能があるのですが、日本で
「これこれの効果や効能があるのだよ」とは、言えないのです。
これでは、先人の知恵が埋もれてしまいます。とても残念な
事です。

ところで、面白い事があります。
「日本薬局方」に書かれてある「ヨクイニン」と言うお薬は、
肌荒れやイボなど皮膚病に効果が認められるとあります。
一方、「はと麦」は単なる食品ですが、両者は同じものです。
肌荒れやイボに高い「ヨクイニン」を使いますか?または、
はと麦が主原料のお茶を飲みますか?

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