一月の後半、冬の土用の頃から、ちらほらと心熱の証を持った患者様がお見えになっています。
主訴はいろいろなのですが共通することは風邪症状です。
問診表の記入ではそれとわかるようなことは訴えられていません。
しかし、診断の過程でひとつずつ臓腑を診断していくと心臓に熱を発見するのです。
そこでもう一度普段の体の調子を聞きます。
強い倦怠感がありませんか?
朝、起きるのが辛くありませんか?
寝ても寝足りない感じはしませんか?
長く寝ても、疲労感が取れないのではありませんか?
背中の疲れが溜まった感じはしませんか?
そうすると、「そうなんです。全くその通りです」とお答えになります。
上のような症状は訴えても回復しないと思っておられるのでしょうかね。
それで、何らかの理由で血液が濃くなった為に心臓への負担が増しているのです。
濃く重くなった血液を心臓から送り出すのに普段以上に心臓が働かなくてはなりません。
それで心臓がオーバーヒートを起こし、取れない体の疲労感として注意を促しているのですと説明します。
この状態から抜け出す為には、水分の補給を十分にしなくてはならないのですが、それだけでは足りません。
つまり、オーバーヒートを起こした心臓をリセットさせる必要があるのです。
そのリセットの為、よく使うものが苦味のあるものなのです。
夏場や秋でしたら苦味のある野菜が良かったのですが、近頃では苦味のあるお煎茶や紅茶、コーヒーなどが良いようです。
たくさん飲む必要はありませんが、2〜3時間おいて3〜4回、軽くコーヒーカップ一杯分を常温でお砂糖やミルクを入れず飲みます。
ところで、なぜ今なのか、はっきりとした理由はわかりません。
今年だけのことなのか、毎年そうだったのか、まだ解らないのです。
しっかりと研究してみたいと思います。
たんぽぽ鍼灸院
院長 篠原 龍彦
コメントを残す