お灸はよく知られた治療法ではありません。
ご存知の方でもイメージは二つに別れ、一つは市販の温灸(例えば千年きゅう)であり、もう一つは熱い熱いおばあちゃんのひねりもぐさです。
今日は、市販の簡単な温灸を使ったプロの技です。
ツボはネット検索で皆さんの目的のツボを選びます。
ここでプロの技とは、ツボの取り方ではなく、お灸のすえ方です。
というのも、皆さんはどのようにお灸をしたら良いか知らないでしょう。
では、技の一つ目は、お灸の選び方です。
温灸は熱さでランクがありますが、今回選ぶのは一番熱くないやつです。
温灸は気をつけないとすぐに火傷をします。
それを避けるために、柔らかい温灸を選ぶのです。
二つ目の技は、圧痛のあるツボをだけを選んでください。
圧痛(押して痛い)のないツボは無効です。実は、直したい目的に合うツボは一ヶ所だけではありません。よく読むとだいたいあっちもこっちもと幾つも紹介してあるはずです。
どれが効くのかわからないからです。
三つ目の技は、お灸をすえた時の熱さの限度です。
例えば、胃の調子が悪くてすえるお灸(例えば豊隆穴)は気持ちよくなくてはなりません。
胃が調子悪いのですから、ほとんどの場合、初めのお灸は全く熱くありません。
そうするともう一つすえる必要があります。
もう一つすえると、最後の方に少し暖かさを感じます。
しかし、熱いということはありませんでした。
そこで、もう一つすえます。
そうすると普段のお風呂の温度より少し熱いぐらいに感じられます。これがいいのです。
お灸の気持ち良い熱さを感じていると、いつの間にか胃のモタレが無くなっています。
という具合です。
お灸の熱さの目安はお風呂の温度です。
熱すぎてもダメ、熱さを感じなくてもダメです。
お風呂の熱さを超えたと思ったら途中でも潔く温灸をツボから外します。これがプロの技です。
お灸は聴くのではなく、効かせるのです。
院長 篠原龍彦
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