答えは自分自身のなかにある

去る11月6日と7日の二日間。サンフランシスコから私が所属する心理グループに、マクニールご夫妻が来福されました。
マクニールご夫妻は、心理学で著名な先生方でもあります。
私がこの二日間で得たことは、今後のカウンセラー人生に大きく影響してくると思われます。
スキル面での学習はもちろんですが、臨床家としての資質像がクリアになってきました。
私は大切なことに気づき、その方法を得られたことに大変感謝しています。
そのなかの一つに、「答えは自分自身のなかにある」ということです。

今、何かに悩んでいる方。
誰かと争ったり、人間関係に困難を感じておられる方。
自分に自信がない方。
いつも不安感がある方。
疲労感がとれない方。
求めているものが得られずキツイと感じておられる方。

解決法は、ご自身のなかにちゃんとあります。
そのお手伝いをするのがカウンセラーの役目です。
なかなか自分自身のことはわからないものです。わかっているつもりの場合も多いですが、意識できている部分はほんのわずかかもしれません。
だから、カウンセラーもセラピーを受けます。

ジョンマクニール先生は、講演の最後に「人はみな同じだ」ということをおっしゃっていました。
私たちはみんな「同じ人」であることに共感しています。
人種や言葉は違っていても、たとえ誤った行動や考えを持っていても、私たちはみんな同じ人であること。
そりゃそうだと解りきったことかもしれません。ですが、日頃の生活や人生を通して、解ってない反応をしてしまいがちです。自身のフィルターで目の前の人を無意識に見ていると思います。そう考えると、相手の気持ちや対応も真摯に向き合う姿勢がどれだけ大切か、そこに愛があるかを自問していきたいものです。

たんぽぽのわたげ
日本心理学会公認 認定心理士
しのはら由香

子どもへの好ましい関わり方

こんにちは。心理カウンセラーのしのはら由香です。
三連休の中日、福岡は吹く風もひんやりする秋晴れですが、いかがお過ごしでしょうか。

さて今日は母性と父性について少しお話します。
ママやパパがどのように子どもに関われば、子どもは心身ともに健全に発達するのでしょうか。
それぞれの役割を日々の育児のなかで参考にしてほしいと思います。

いかがでしょうか。
思い当たるところ、なかなか難しいところなどおありでしょうか。どうやっていいのかわからないところなどあればお聞きください。ご支援できたら幸いです。

よくある質問ですが、シングルでお子さんの育児をされておられる方は、両方の役割を担いましょう。またパパが母性ぽい、あるいはママが父性のようだといわれる方もおられます。家族形成にもよるかと思いますが、それぞれが苦手なところはどちらかで補い合える関係性も素敵なご両親だと思います。

たんぽぽのわたげ
しのはら由香

11月3日はお産の日。福岡市でイベントがあります。

懇意にしている助産院「マミータ」さんが主催のイベントです。代表の田中みちえさんは、すべての女性へのメッセージでもあるのでお産に関係なくいらしていただけたらとおっしゃっています。また、たんぽぽ鍼灸院の院長も講演します。
ご案内が遅くなりましたが、ご都合の良い方は当日お待ちしております。

喜怒哀楽~初冬号~

 ~自分に優しく~
    鍼灸師・心理カウンセラー しのはら由香
「まずは自分に優しく」
私の属する心理グループの先生が出版された著書の裏表紙に私向けにサインしてくださった言葉です。
私は最初この言葉にとても癒されました。そして一時して、自分に優しくするという意味について考えているうちに私は迷宮入りしてしまいました。
皆さんはいかがでしょうか。ご自分に優しくしているとお思いでしょうか。どちらかというと自他ともに優しさは与えている方、いやいや周りの人に優しくするものであって自分に優しくするなんて意識していないと思われる方…さまざまおられると思います。
そもそも「優しさ」はあなたにとってどういう意味があるのかについて少し考えてみたいと思います。
私はとても心地よい友人の仲間がいます。彼女たちに聞いてみました。「自分を許すこと」「暖かくてゆったりしたもの」「好きなことができること」とそれぞれの反応を聞き素敵だなぁと感心したと同時に、人によって答えは違うことに気づきました。答えはひとつではないということが解りました。きっとその理由は、人それぞれの人生脚本から見出されたものでもあるのでしょう。だから人によってどう優しくしたいのか、どう優しくされたいのかも違っていいのかな…と。
 私は素敵な仲間のおかげで、自分への優しさが何なのか良いヒントをもらいました。私の中で漠然とですが答えが少しずつ明確になってきたようです。それが確信に変わって日常生活や自分の人生に反映されてきたら、周りの人へ与える優しさの質も変化してくる感じがします。真の優しさは、無意識に自分から溢れ出すものだと思うからです。あらたな自分が楽しみです(*^_^*)

子どもの夜尿症・アレルギー・のど鼻症状に効くツボ療法

今日から9月。
どことなくいつもの月初めとちょっと違う方もおられるでしょうか。
お子様をお持ちの親御さんは、夏休みが終わった安堵感?2学期のスタートですね。
福岡の空は、涼しい風が吹き初秋を感じる気温の一日でした。
また残暑の到来はくるようですが…

8月のたんぽぽ鍼灸院は、小児科が目立った月でした。
夜尿症、アレルギー、夏風邪、咽頭炎…
子供の治療は短時間でシンプルなアプローチです。
東洋医学では、気の流れを促すのですが元々生まれ持った先天の気によるパワーがあるので、ちょっとだけつまづいている気を流れやすいようにツボに軽い刺激をします。
お灸やハリは使用しません。もぐさをくるくると丸めて貼ったり、磁石をシールでペタッと数分つけて症状が改善していくかを確認していきます。
治療法はとても簡単なので、おうちでもできるセルフケアをお伝えすることもあります。
診断は難しいのですが…

またナイーブなお子さんが多いのでママと一緒にベッドの横にいたり、おもちゃや絵本とともにベッドの上でマイペースに過ごしながら治療が可能です。そのせいか、次に来る時の子どもたちの表情が元気いっぱいです。案内する前に、走ってベッドに上ろうとする小さな子どももいます。「たんぽぽに行こう」と行って聞かない3歳の男児ママが困った様子で来院されたこともありました。明るく賑やかな院内の夏でした。

しのはら由香

はり灸の効果

電話でのお問い合わせで「○○に、はり灸は効きますか?」とよく聞かれます。
ご質問にお応えする前に、以下の説明をします。

当院では「はり灸治療」という括りではなく「東洋医学治療」として患者さまを診させて頂いております。 患部の局所だけを診ることはせず、まず身体全体の調整をします。この季節ですと熱中症や夏カゼを患っていないかを診断します。自覚症状がなくても診断をして反応があると治療をします。この全身調整の治療でクリアにしないと患部だけを治療しても治らないことが多いからです。
また診断法は「気」の滞りを手技で判断します。見えない世界なので怪しいと思われるかもしれません。当院の鍼灸師は、自身が健全(自己調整)な状態で、その手技に「感覚」をとぎすまして慎重に診断をします。
治療法は、はりやお灸だけでなくツボ療法で磁石やもぐさを貼ることで治療をすることがあります。鍼は希望があれば使用しますが、よっぽどでない限り使用しません。鍼に代わる治療法で可能なことが多いのも理由の一つです。

このようなご説明をしたうえで、「東洋医学や気、見えない世界を信じることが出来る方は治ると思います」とお応えしています。ご自身で一度治療を体験して実感してもらう方が良いですね。また治療中にリラックスして眠られる方は治りが早いのも事実です。西洋医学はデータを重視した患部の局所が得意ですが、東洋医学は「感覚」重視でカラダはひとつという考えです。

たんぽぽ鍼灸院
しのはら由香

頑張れない時の対処法

毎日暑いですね。8月に入ったばかり、先が思いやられるような気温に夏バテ気味です。
そんな毎日でも頑張らないといけないことはあります。
仕事、勉強、家事、育児…
毎日お疲れ様です。

なかには、頑張れなくて悩んでいる人もいるようです。先日、大塚綾子さんのブログを閲覧していて共感した記事がありました。

どうやら頑張れないパターンの人、次のような堂々めぐりがおこるようです。

がんばらなきゃいけないのは、わかってる。がんばろうと思う。でも、がんばれない。やる気になれない。つい逃げてしまう。「逃げちゃいけない」と思いつつ、でもやっぱり逃げてしまう。がんばれなくて、逃げてる自分がイヤだ。「こんな自分からは変わらなきゃいけない!」と思う。でもどう変わったらいいかわからない。変わらなきゃと思うと、なんだかますますシンドくなる。やっぱり、がんばれない。→最初に戻る→

とりあえず、その「いけない!」言うのをちょっとやめて、あらためて考えてみましょう。

■やりたいことではないから
「がんばれない」ことというより「やりたくない。でもやらなくちゃいけない。」ということだったりしませんか。
人間、やりたいことじゃないと、やる気はしないものです。あたりまえ。
だから、やる気がしないんだったら、それは本当はやりたいことじゃない。
ということではないでしょうか。「自分のやりたいことじゃない」ということを自覚せずに
「やらなきゃ、がんばらなきゃ」と思っているから辛いループにはまるかもです。
まず、やりたいことではないと認めることも大切なことです。

■誰かの期待に応えないといけないから
無意識のことが多いかもしれません。自分以外の誰かの期待や願望を叶えてあげなければならないとどこかで思っているからかもしれません。人から「嫌われたくない、好かれたい、愛されたい、見放されたくない」といった思いや、その人の意に添わなかったら、もう自分が生きていけなくなるような、そんな恐れを、深いところに抱いているからかもしれません。どんな形であれ「怖さ」を避けるためにがんばっているのだとしたらそれは辛くて、がんばれるものではありません。がんばれないのは当然です。自分の欲求と、自分以外の欲求とを混同せずそこに境界をひいて、自分の欲求を自覚すること、自分の軸に重心を取り戻すこと。そして、その「怖さ」とは何なのか。それは真実なのか。それに向き合うことが、ここから抜け出るカギかもしれません。

■がんばるより前に、必要なこと
「がんばれない。やる気がでない。やりたいことがない。」
このような場合、私がもう一つ思うのは
・過去、とっても傷ついてきた
・過去、とっても怒っている
・過去、とっても悲しかった
・しかも、それをとってもガマンしてきた
そんな方達のことです。
いろんな事情で、過去にそんな思いをしなければならなかった方もたくさんいます。
それはもう、小さい子どものころから、大人になった今まで。
そして、傷ついた、怒った、悲しい、なんてことを言えなかった。言うわけにはいかなかった。
だから、じっと一人でガマンしてきた。そういう感情って、心の深くにずーっと積もっているものなんです。ガマンという蓋(フタ)の下に、過去の痛い感情の層がずっと積もって、たまっています。でも、心にフタをしているから、普段あまり感じません。そのまま感じたら辛すぎるからです。心にフタをしていると、痛い感情も感じなくてすみますが、エネルギーも湧いてきません。「やりたいこと」のエネルギーというのは、この痛い感情の層のさらに奥に眠っているからです。この痛い感情の層がズッシリ積もっていて、なおかつそれにフタをしていると、当然ですが「やりたいこと」のエネルギーは出てくるスキマがありません。だから、意識の上では
「やりたいこと?・・・ないです。」としか感じられないのです。やりたいエネルギーがわいてこないから、がんばる気力もわきません。がんばれなくて、当然ですね。それどころじゃないんです。こういう方はがんばるとかなんとか言う前に、必要なことがあります。
ガマンのフタをはずし、フタをしてしまった諸々をちゃんと見てあげて、ちゃんと泣いて、怒って、わかってあげることです。それが感情の解放、癒し、と呼ばれるプロセスです。
これにはセラピストという専門家のサポートが必要かもしれません。

■「がんばる、がんばらない」いろいろあっていい
がんばった人には「よくがんばったね」
がんばりすぎた人には「もうがんばらなくていいよ」
辛くてがんばれない人には「今はがんばらなくていいよ」
がんばってみたい人には「がんばってみようよ!」
がんばるのが楽しい人には「がんばって!」
いろんな「がんばる」があっていいんじゃないかと思います。
そして、なによりもがんばることだけが善じゃない、ということです。
がんばったっていいけど、がんばらなくたっていい。どっちだっていい。
どっちにしろ大丈夫なんだから。

↑大塚彩子さんのブログより

皆さんは、いかがでしょうか。
頑張ることにいろいろあっていいというのはうれしいと思いませんか。
こういう癒しの言葉を言えたり、受け入れられるといいですよね。

頑張るより前に必要なことについて気になった方は、ご相談ください。

心理カウンセラー しのはら由香

褒め方と叱り方のポイント

人は褒めて伸びるタイプもいれば、ってもらうことで成長するタイプがいます。
上司と部下、親子関係などさまざまな立場やシーンで、私たちは褒めたりったりします。
また褒められたり叱られることもあります。

今日は、効果的な褒め方と叱り方について学んだことをお伝えします。
参考になれば幸いです。

【褒め方】
小さなことでも褒めることが大事。
「○○してくれてありがとう。こういう事を確実にやってくれると助かるよ」
「この前の伝言、ありがとう。安心してできたので助かった~」
また、褒めるよりも承認(認める、感謝する)ことも大事。
「すごいね!あなたは優秀だわ」(感想+褒める)
「予定よりも早く終わったね。ありがとう」(事実+感謝)

【り方(注意の仕方)】
る(注意する)目的は、「相手自身の間違えを認識させ、自省を促し、行動を変えさせるところにあります。
反省させることが目的ではないので、「わかった?」と聞いても「わかった」と相手は言いますが、同じことを繰り返しがちでわかっていないことが多いものです。
今までとちがう行動にすることが大事です。つまり行動面の約束をします。
「時間を守るためにどうしたらいいかな?」
「やらないといけないことはやる必要があるよね。どうやってやったらいいと思う?」
など、相手自身が自分の問題点に気づき、自主的に改善の努力をするように仕向けることです。
そのためには、る中で期待の言葉を入れる事が大変重要になります。落ち込ませるような叱り方をせず、愛情を持って、相手の成長を促すことがポイントです。

よかったら実践してみてください。

心理カウンセラー
しのはら由香

人はふたつの私を生きている

何のことだろうとお思いかもしれません。

結論からお伝えします。
●無意識の私
●意識の私
という意味です。

意識の私は、みなさんが日頃おくられている生活のなかで理解されていることです。置き換えると「頭の私」でもあります。日常生活を過ごすのに、頭をつかっていますよね。何時になったら出かけて、やることをやって、やらなければいけないことをやって、時間とともに食事をとったり、休んだり、日々の生活には基本的に時間軸で頭を使い行動しておられるかと思います。意識の私はそうやって知識や情報を得てかしこくなって成長していきます。

一方で、無意識の私はどうでしょう。たとえば、夢を見ているとき。なんでこんな夢をみたんだろうと朝起きて思うこと、なんだかわからないけど誰かのことがふと気になってコンタクトをとってみたり、急に人恋しくなったり、さびしくなったり、イライラしたり、楽しくなったり、やる気が出たり…いろんな感覚や情緒が現れるのは頭を使っているからではありません。

今日私がお伝えしたいことは、この無意識の私に焦点をあててみたいと思います。
それは「カラダの症状」です。
頭が痛い、お腹が弱っている、腰が重い、肩が凝っている、耳なりがする、吐き気がする、足が痛い…
さまざまな体の症状は、頭で起こしているわけではありませんので、「無意識の私」からのサインだと考えます。

たんぽぽ鍼灸院の初診で、カルテ作成ときに問診票に応えていただくのですが、症状の原因はなんだと思いますか?という問いがあります。そこに「わかりません」「原因不明」と書かれる方は結構おられます。
分らないから対処法に困って来られる方もおられるわけですが、ご自分の体におきている症状は何が原因かに「気づく」と、その途端、頭の私である「意識の私」に切り替わり、原因を取り除くことで解消することもあります。

「気づき」の能力は、心理カウンセリングでも大切な作業です。
ご自分の一部分に気づくことで、客観的に自主的に冷静な判断力があと押ししてくれます。
問題解決の大きな一歩です。そのくらい重要な作業です。

私は日々の臨床で確信しています。
こころとからだはひとつであること。

人はふたつの私を生きていますが、無意識の私と意識の私の関係性にバランスをとりながら人生を豊かに過ごしたいものです。

鍼灸師・心理カウンセラー
しのはら由香